葉山に暮らしながら、雑誌、広告、ファッション、映画と多岐にわたり活躍をする芝田満之さんが、７年ぶりに最新作をリリースした。

日々、地元の一色海岸を始め鎌倉、藤沢、茅ヶ崎等、湘南の変わりゆく表情を、日々撮りためた力作だ。光と波、水平線と雲が作り出す世界は、淡い色彩に彩られ、どこか現実離れてした記憶の向こうの世界のような雰囲気を漂わせる。まるで、自分がその一部に存在しているような不思議な気分になってくる。エッセーを寄せた旧知の作家・池澤夏樹さんは本文の中で、「今、思うのだ。風景を見るということは世界の前に自分を立たしめ、手を長く長く伸ばしてそこにあるものを光の指で触れることだと。」と語っている。

ぜひ、「光の指」で写真集のページをめくってほしい。