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GUIDE SPOT The Bath & Bed Hayama 葉山 | 宿泊施設

Photo: Nobuo Yano  Text: Akiko Kajikawa

海と山の自然に恵まれた葉山町。森戸海岸にも近い海側の中心エリアである元町で、ローカルなら誰もが知る古い小さな蔵が一棟貸しの宿としてリノベーションされた。「The Bath & Bed Hayama」と名付けられたこの宿は、その名の通りバスとベッドを中心にしたユニークなもの。忙しい毎日でつい忘れられがちな、ゆったりとしたバスタイムや寝る前の読書など、生活を豊かにしてくれるもの——小さな“非日常”を取り戻すことがコンセプトだ。

木造りの温かみのある内装デザインは、逗子在住だったインテリアスタイリスト・石井佳苗さんによるもの。横須賀在住の画家、田中健太郎さんによるゾウの絵が印象的な1階のリビングコーナーには小さな窓から光が注ぎ、蔵らしい雰囲気が漂う。ガラスで仕切られた広いバススペースでは、頭上から柔らかな温水を注ぐレインシャワーと、数人で入ることができるジャグジーでくつろぐことができる。

2階には「DEFI CREATION」によるドライフラワー製のシャンデリアが飾られ、小上がりにはクイーンサイズのマットレスを二つ置いたベッドスペースが広がる。書棚には葉山の「BOOKSHOP Kasper」がセレクトした本が並び、ベッドに横たわりながらプロジェクターで白い大きな壁に動画を映し出して楽しむこともできるリラックススペースになっている。

この宿は “泊まれる蔵プロジェクト”として、地元のクリエイターをはじめ、葉山に興味のある多くの人々がさまざまな形で関わって生まれたものだ。例えば、オープンまでに現地で20回近く開催したイベントの中で、ベッドではなく小上がりにマットレスを置く案が参加者から提案され、それを施工も担当した葉山の「CALLAC」とともにDIYイベントでつくり上げた。また、投資型のクラウドファンディングに参加した人々には、宿の経営にも参画してもらっている。

都心から日帰りできる葉山には、意外と宿が少ない。友人が家族やグループで遊びに来る時には、この宿でいつもとは違う葉山を体験してもらうのもいいだろう。

DATA

The Bath & Bed Hayama

神奈川県三浦郡葉山町堀内901-1
Contact. info@bathandbedhayama.com

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