CITY GUIDE THE PADDLERが紹介するとっておきのスポット

GUIDE SPOT The 逗子 | 立ち飲みバー

Photos: Nobuo Yano  Text: Paddler

逗子商店街の路地に見え隠れする赤提灯。「The(ザ)」は、逗子の老舗自転車店「ヒラコサイクル」のバックヤードにオープンした立ち飲みバーだ。3代目の平子寿晴さんが店の倉庫をDIYし、2016年に開店。自転車の道20年の技士・目利きとして、日中は自転車へ情熱を注ぎ、夕方からは「The」という新たなコミュニティの場を育んでいる。

「The」でまず驚かされるのは、その価格帯だ。冷凍庫で凍らせたジョッキに注がれる生ビールが380円、ハイボールが400円などとても良心的。そしてご自慢の「たこ焼」は、本場大阪から取り寄せた粉を改良したオリジナルに、鹿児島産のかつお節と大粒のタコを使用した本格派。外はクリスピー、中はモチモチのまさに「The」ならでは。そこに一押されたのがメキシコ産ハラペーニョのトッピングだ。和の風味との絶妙なマッチが癖になる。さらにもう一つ、興味深いつまみが。国内外各地から選び抜いた「ご当地産の缶詰」約60種だ。数々の自転車イベントで国内外各地を訪問するキャリアが成せるセレクトなのだ。

16時から営業する店には、店正面の児童公園から子どもたちも「たこ焼き」目当てにやってくる。夜になれば今度は大人たちが酒を片手に談笑だ。テイクアウトもイートインもOK。飲みたかったら飲んでいって、という気軽さは、まるでイタリアンバールのよう。

「自分もお客さんも楽しめるもっと開かれたサイクルショップであってもいいのでは、というのが起源でした。入り口は自転車への興味でも、たこ焼きでも、立ち飲みでもいい。ここに気軽に人が集まり、繋がれ、自転車や逗子という土地の魅力を発信・共有できる。そんな地域のコミュニケーションの場にもなれたら」と寿晴さん。

“The” は、あらゆるモノの最初につく定冠詞。寿晴さんにとって新たなチャレンジ=ハジマリを意味するもの。今年は、逗子海岸で海の家を初出店した。その名もまた「The Beach」。豊かなカルチャーを育むたくさんの “The” が生まれることを期待させる場所だ。

DATA

The

神奈川県逗子市逗子5-4-34
TEL : 046-873-5000
OPEN: 16:00〜23:00

CLOSE: 無

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「老舗自転車屋さん『ヒラコサイクル』の裏手にある立ち飲み屋さん。向かいにはオープンでファミリーな児童公園があり、『The』の雑多で一見入りにくい雰囲気と対になっているのも良く、寛げます」
永井 巧さん

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