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GUIDE SPOT 朝食喜心 kamakura 鎌倉 | 和朝食専門店
2017年の京都店に続き、鎌倉・佐助にオープンした「朝食喜心 kamakura」。”朝食をしっかり食べれば1日が充実する”を信条に、向付(本日の地野菜)に、一飯一汁(土鍋ご飯、好みの汁物、本日の炭焼き魚、漬物)という和朝食を基本とした店だ。
鎌倉は海も山も近く、新鮮な旬の食材が手に入る。だからここ鎌倉店でも、土地の個性が香る献立となっている。汁物は、鰹、鯖、鰯の荒削りから取った出汁にトマトをつぶしてオリーブオイルを加え、魚貝を具にした「海鮮和風トマト汁」、季節の地野菜をふんだんに使った「鶏と地野菜のみそ汁」、鎌倉・建長寺が発祥といわれるレシピを元にした「喜心のけんちん汁」の三つの中から選ぶ。魚は地元で水揚げされる旬の魚が基本。写真は、杉板を巻いて炭火で蒸し焼きにした魚に、柑橘を朝日に見立てた一皿だ。そして、土鍋で炊き上げるご飯は、まず、炊き上がる寸前の芯を感じる「煮えばな」を少しいただき、その後炊き上がった「ご飯」を楽しみ、最後に少しだけ「おこげ」が供される。こだわりの地卵や自家製ちりめん山椒などの一品も追加できるので、いくらでもご飯が進んでしまう。
こだわりはそれだけではない。自家菜園からの赤紫蘇を使ったしば漬けや、朝食喜心運営プロデュースによる「蕾の家」の庭からの夏みかんを使ったドレッシングや発酵ドリンクも、すべてが手作りだ。店で使われている作家ものの器は、欠けたり割れたりしても金継ぎをして愛で、使い続ける。こんな丁寧な朝食で始まる一日を、味わったことがあるだろうか。
朝8時から午後2時スタートまで5度に渡る入店は予約制なので、落ち着いて食事ができ、ブランチとして利用することもできる。また、週末の夜はバルとしてオープン。日本酒だけでなく、国内の酒蔵で作っているウイスキーも楽しめる。もちろんおいしい土鍋ご飯も食べられるので、夕食を兼ねて訪れる人も多いという。
“和食の店”と聞くと、少しかしこまった印象を持つ人も多いかもしれない。だが、料理や食材、器にも詳しい20代を中心としたスタッフの明るく丁寧な接客で、心和む店となっている。
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「名前の通り、心喜ぶ食のひと時を過ごせます。素敵な作家ものの器から好みの一つを選ばせてくれ、炊きたてのおいしいご飯を少しずつよそってくれる。数寄屋造りの日本家屋を居心地よくリノベートしたすっきりとした店内」Chakiさん