CITY GUIDE THE PADDLERが紹介するとっておきのスポット
GUIDE SPOT 菱沼海岸・ヘッドランド 茅ヶ崎 | 海岸
かつてドイツ人の貿易商、R・ラチエン氏が暮らし、桜並木をつくったことで知られる茅ヶ崎・ラチエン通り。国道1号線から海岸線134号まで一直線に伸びるこの道の先、黒松の防砂林の向こうに「菱沼海岸」が広がる。
湘南の海岸は、江の島を境に東西でその景観を大きく変える。西に位置するこの菱沼海岸は、西特有の海岸沿いの防砂林のため、東のように134号線からは海を望むことはできない。だが、この松林という緑の壁が、様々な喧騒をシャットダウンする別空間をつくりあげている。林を抜け、砂浜に一歩踏み入れれば、左手には江の島を、右手には雄大な富士山と箱根・伊豆連山を眺める。晴天の日、ここの夕焼の絶景に心を震わせない人はいないだろう。
海岸西側には「茅ヶ崎パーク」という名で親しまれるサーフポイントが広がり、さらに進むとこの菱沼海岸と茅ヶ崎海岸を結ぶかのようなポジションに「ヘッドランド」が現れる。
海岸侵食を防ぐためにつくられたこの人工岬は、海にT字型に突き出ていることから「Tバー」という愛称でローカルに親しまれ、その正面には茅ヶ崎のシンボル「えぼし岩」が。岬の先端では投げ釣りやカゴ釣りなどを楽しむ釣り好きが集まり、砂浜側の浅瀬では小魚やえびなどと戯れる子どもたちの姿がある。
東方の「湘南海岸公園」(藤沢)からは松林に沿ってサイクリングコースが伸び、釣りやサーフィン、SUPなどはもちろん、ジョギングやサイクリング、散歩など、それぞれのスタイルでビーチを楽しむ人が行き交う。茅ヶ崎らしい日常のホリデーのカタチがここにある。