今ではファッション性の高いカジュアルウェアとしても高い人気を誇る「HELLY HANSEN（ヘリーハンセン）」 だが、1877年にノルウェーで誕生したブランドの原点ともいえるのは、ハイスペックなセーリングウェア。「葉山マリーナHELLY HANSEN ショップ」は、そんなヘリーハンセンと親和性のあるマリーナに日本で唯一隣接したショップだ。

日本ヨット発祥の地として知られる葉山。多くのセーラーが集まるこのショップでは、自らのヨット名やチーム名をウェアにプリントできる “カスタム・マーキング・システム” が人気だ。もちろんセーリングウェアだけでなくトレーニングウェアも充実している。セーラーたちを支えてきたショップは、セーリングへの興味の入口としての役割も担っており、今後は子ども向けのセーリングイベントなどにも力を注いでいく。

そして、このショップからスタートし今注目されているのが、アップサイクルプロジェクト「VINDKRAFT（ヴィンドクラフト）」だ。産業廃棄物として処理される役目を終えたヨットのセール（帆）を回収し、再利用して商品として蘇らせている。第一弾として2019年夏に店頭に登場したのは、1879年にヘリーハンセンが初めて製造した消火バケツをモチーフとしたバッグだ。タグにはセールを回収した際に記録したホームポート名や帆の種類などが記され、セールの循環を可視化。柄の出方が違うので二つと同じものはないオリジナリティがいい。

「from Ocean to Mountain（海から山まで）」というブランドコンセプトは葉山の街にマッチし、普段着として愛用しているローカルも多い。ショップ前のデッキスペースにはテーブルとチェアが置かれ、潮風を感じながらゆったりとした時間を過ごすこができる。訪れるセーラーにも、ローカルにも愛されているショップだ。