CITY GUIDE THE PADDLERが紹介するとっておきのスポット
GUIDE SPOT あじさい公園 葉山 | 自然公園
温暖な気候と風光明媚な情景のもと、別荘地として栄えてきた葉山。「あじさい公園」は、この町の品と豊かな自然を見事に写し出す美しい場所だ。外国からの賓客向けに明治に開業した「平山ホテル」の跡地に、1975年開園した。海からほど近い「三ケ岡山緑地」の斜面に位置し、なだらかな傾斜を巧みに生かし、小道といくつかの広場を設けたスタイル。約2,300平方メートルほどの敷地だが、そのどこもがシーズンとなる6月中旬から7月上旬、3,000株ものあじさいの花で覆い包まれる。
この公園が「かながわ花の名所100選」にも選ばれている理由は、あじさいの見事な景観だけでない。ここが“あじさい”と“海”の絶景を結ぶ個性的な場所であるからにほかならない。園内の高台からは、相模湾の大海原が悠々と望む。裕次郎灯台の愛称で知られる真名瀬海岸沖の「葉山灯台」を手前に、弧を描く海岸線とその先には江の島の姿が。晴天ともなれば、雄大な富士山も一望できる。湾では白い帆をなびかせるディンギーが泳ぎ、日本ヨット発祥地の葉山らしい美しい光景がある。
たとえあじさいのシーズンでなくとも、癒しを求めて足しげく通うローカルたちはあとを絶たない。西へ広がる昔ながらの住宅地を縫う小道を行けば、あっという間に真名瀬海岸へ辿り着く。そこから「森戸大明神」、「森戸海岸」へと自然と心が向かうだろう。葉山の海と山の繋がりを強く感じさせる公園だ。
RECOMMENDED BY
「葉山の高台にある公園で、相模湾を一望できる最高の場所。6月中旬から7月初旬にかけてのあじさい満開時は梅雨を忘れる美しさ。何時間でもいれるスポット」飛内秋彦さん