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GUIDE SPOT 森戸大明神 葉山 | 神社
海岸沿いを行く湘南のドライブ。国道134号線を鎌倉・逗子方面から走り、葉山に差し掛かると森戸海岸線207号に自然と導かれて行く。海と山が迫る昔ながらの狭く湾曲したこの道を進むと、海側に赤い鳥居が見えてくる。ここが、鎌倉幕府を開いた源頼朝が1180年に建立し、「森戸神社」として親しまれ、信仰を集める「森戸大明神」だ。
古事記にも登場する強い神意を持つ山の神「大山祗命(おおやまつみのみこと)」と、福と海の神である「恵比寿様」と同じとされる「事代主命(ことしろぬしのみこと)」が祀られており、開運、厄除けを祈祷する多くの参拝者が訪れる。また、祈祷することで純真無垢となり良縁を引きつけるとされ、恋愛成就を願う若者からも親しまれている。さらに、波よって削られる丸い石を「子宝石」とした古くからの地域信仰から、境内には「水天宮」の社も。安産、子宝の祈祷や、子どもの成長を祈願しに訪れる人も絶えない。また、毎年9月8日に催される「例大祭」では、地域無事への感謝と安寧祈願を告げる神輿が町内を練り歩き、海へ入水する「浜降り」が行われる。迫力あるこの祭りは、広く認知される風物詩ともなり、遠方からも人々が訪れる一大行事となっている。
ローカルのみならず多くの人を惹きつけて止まないのは、その神秘的なロケーションもあるだろう。森戸海岸に隣接し、相模湾に迫って鎮座する神社の裏手には、「かながわの名木100選」にも選ばれた樹齢800年を超える御神木「飛柏槇(ひびゃくしん)」と、見事な枝ぶりの「千貫松(せんがんまつ)」が雄大な姿を見せる。そして海に浮かぶ「名島」の赤い鳥居、葉山灯台(裕次郎灯台)、江の島、さらに富士山までを見渡す絶景が広がる。季節や時間で表情を変えるその景色は、いつ誰が訪れても感動するに違いない。まさにローカルたちが自慢とする散歩コースでもあり、毎日のようにこの神社を訪れる人も少なくない。
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「大学のヨット部時代は台風が来た時のヨットの避難場所。相模湾で練習をしてきた私を見守り続けてくれています。毎年お正月に“水難除御守”を買い身につけています。毎朝の犬の散歩コースでも」
飛内秋彦さん
「学生時代を過ごした葉山。神社の裏手で目の前に広がるのは、海に浮かぶ富士山、江の島、名島の鳥居、裕次郎灯台、ヨットの景色。見慣れた私ですら毎回見とれてしまいます。事あるごとに参拝する私のパワースポットです」大井佑一さん