“HH”のロゴが目印の「HELLY HANSEN（ヘリーハンセン）」。今ではアウトドアウェアとしてだけではなく、カジュアルウェアとしてファッションシーンにも大きな影響を与えているブランドだが、その機能性には裏打ちされた歴史がある。

北欧・ノルウェーの商船隊の船長だったヘリー・J・ハンセンが、リタイア後の1877年に創業。船乗りたちのために雨や海水に耐えられるオイルスキンコートなどを製造したのが始まりだ。その後、縫製技術を含めた防水技術を進化させ、セーリングギアブランドとしての確固たる地位を築いた。今ではその高機能な防水ウェアは、「from Ocean to Mountain（海から山まで）」というコンセプトのもと、マウンテンパーカーやフリースなどラインナップを広げ、セーリングやマリンアクティビティー、トレッキングに親しむ人たちのマストハブアイテムともなり、機能性とスタイルを兼ね備えるタウンユースにこだわる若者にも注目されている。

ノルウェーの言葉で「friluftsliv（フリルフスリフ）」という、“ありのままの自然の中で暮らすこと”という伝統的な考え方がある。それは大自然の中でトレッキングをしたり、キャンプをしたり、日常生活としてアウトドアを楽しむノルウェー人の生き方に映し出されている。シンプルで機能的なスカンジナビアンデザインそのものの「ヘリーハンセン」は、そんなノルウェーの人々に愛され、海と山に縁取られた湘南のライフスタイルとも相性がいい。

「ヘリーハンセン」が辻堂の「テラスモール湘南」に登場したの、2018年。従来の「ザ・ノースフェイス」との複合ショップとなった。幅広い客層が集まる広々としたショップでは、大人気の黒のマウンテンパーカーをお揃いで購入する20代のカップルもいれば、子ども服もあるので親子で買い物する客も多いという。今後はローカルマーケットに向けたイベントなども開催していきたいとのことだ。ますます目が離せない。