相模川河口——かつて戦国の世、強者どもが馬で川を渡ったことから“馬入川”とも呼ばれるその河川敷にあるのが、「馬入サッカー場」だ。ここは、「湘南ベルマーレ」が練習場として利用する公式グラウンドでも。海の気配、潮の香りを感じる開放的な環境であり、周辺をボートやクルーザーが停泊するマリーナが縁取るまさに湘南のサッカーチームを感じさせるサッカー場だ。

２面からなるこの天然芝のグラウンドは、夜間照明を完備する人工芝のサッカー場やアリーナなど、ほかにも充実したスポーツ施設と公園を有する「馬入ふれあい公園」内にある。一般市民にも開放されているため、プロの練習を見学することはもちろん、自らもプロと同じ施設でスポーツを楽しむことができる。

「湘南ベルマーレ」のファンにとって嬉しいのは、ほかのJ1チームとは異なり、クラブハウスと練習場が、徒歩圏内の離れた場所にあること。そのため公園内を通って練習場を行き来する選手たちを身近に目にすることができる。ベルマーレ選手たちと市民やファンの距離がぐっと近いのだ。親近感のあるローカルフレンドリーな「湘南ベルマーレ」チームは、こんな個性的な環境で育まれているのだろう。

晴れの日には、空と水辺のブルー、瑞々しい芝のグリーンのコンビネーションが美しいサッカー場。海へと続くゆったりとしたサイクリングロードも隣接するので、海岸までのサイクリングや散歩、ジョギングを楽しみながら、ベルマーレの公開練習を覗きに行くのもいい。