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GUIDE SPOT CAFE Ryusenkei 箱根 | カフェ
大涌谷を経由し、芦ノ湖へ導くロープウェイの出発地、早雲山駅。ここに訪れる誰もが、箱根連山の深緑を映す大パノラマと、緑の濃密なアロマを含む澄んだ空気にふと心を和ませる。そしてここにはもう一つ、最高の癒しに導いてくれるものがある。それが駅前に佇む「CAFE Ryusenkei」がもてなすスペシャルティコーヒーだ。 店主、合羅智久さんがこのカフェをオープンさせたのは、2013年。自然が豊かで温泉のある場所でカフェを開業したいと、東京のレコード会社勤務から転身、60年代の米国製トラベルトレーラー「エアストリーム」による移動型カフェを誕生させたのだ。ここでもてなされるコーヒーは、合羅さんが各地で飲み比べ、やっとたどり着いたという東京・世田谷にある中米豆専門ロースター「カフェテナンゴ」によるオリジナルブレンドの2種。挽きたてをハンドドリップでていねいに淹れる、こだわりの1杯だ。 コーヒーの香ばしさに包まれる店内は、店主の友人で、「マリメッコ」の世界中の店舗内装などを手がけるデザインデュオ、小林恭&マナさんによる設計。トレーラーにもともとあった木目が美しい棚やテーブルを活した空間に、合羅さんが愛する北欧のファブリックや小物が美しくマッチする。スタイルとリラックス感、非日常とアットホームな空気が共存する心地の良い店に、9割が外国人だという客たちがひっきりなしに訪れる。合羅さんによるコーヒーと空間という言語が、様々な国籍同士を心地よく結びつけてるのだ。 コーヒーを中心に、ビールやワインなどのアルコール類もそろい、10月からは合羅さんお手製のクラムチャウダーもお目見えする。寒くなる季節の訪問もまた楽しみにさせてくれる。
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「60年代のエアーストリームを利用したカフェです。店内はこだわりが詰まった北欧、ミッドセンチュリーの空間。おいしいコーヒーと、店主の気さくな人柄もあり、毎回長居してしまいます。外のベンチで箱根の外輪山を眺めながらのコーヒーも最高です」
石井隆寛さん