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GUIDE SPOT うつわ菜の花 小田原 | ギャラリー

Text&Photo: Miku Kamiura  

小田原城の南に位置する、国道一号線の箱根口すぐ。その一角に、吉村順三の弟子である建築家、中村好文が設計した、器のギャラリーが佇む。店主は、明治時代から続く「和菓子 菜の花」3代目の高橋台一さん。その審美眼は、圧倒的だ。

高橋さんが考える魅力的な器とは、「ずっと見続けて、その場を離れられなくなるもの」例えば、白磁作家の黒田泰蔵や、やきものにとどまらず、金属など様々な作品づくりに挑戦する内田鋼一といった現代作家の作品を指す。彼らの価値を知るコレクターは、国内外から訪れ、個展初日には、朝11時からの開店にも関わらず、6時から列ができるほど。50名ほどが列をなし、30分で完売することもあるそうだ。ほかにも、好きな作家の個展を年に15回ほど開催している。

5歳から祖父に連れられて骨董屋を訪れ、大学時代は自分の意思で骨董屋を巡るようになった高橋さん。日本有数の大阪の古美術商戸田商店は、通常ならば飾っておきたくなるような高価な茶碗をごく自然に使い、お茶でもてなしてくれたという。そんな心意気をどこかで引き継いでか、在廊中には、自身が使っている茶碗で抹茶を立て、訪れた人々に振る舞う。

このギャラリーを訪れると、自然と器やお茶への興味がかき立てられる。暮らしを豊かにする、本物の器を探してみてはどうだろうか?

DATA

うつわ菜の花

神奈川県小田原市南町1-3-12
TEL. 0465-24-7020 
OPEN. 11:00〜18:00(企画開催時のみ営業)

*2018年1月20日(土)~28日(日)まで、企画「ちゃわん考」を実施。詳しくは公式ウェブサイトで。

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「日本屈指の器のギャラリー。20代の頃に店主の高橋さんと出会い、その審美眼にしびれました。お茶など日本の文化を大切にするかっこよさに気づかされました」

原大祐さん