PADDLER’S EYE 湘南の今を独自取材した特集と連載

FEATURE マイケル カネコが巡る、自身と音楽のルーツ
Michael Kaneko × Ray-Ban

先日、待望のデビューを果たしたシンガーソングライター、マイケル カネコ。
デビュー前から数々のCM曲で頭角を現し、ネット、メディア、ライブやフェスなどを通じて5000万もの聴衆の心を掴んだ話題の新人だ。
カリフォルニア育ち、ルーツを湘南にする彼のオフの一日に密着した。
Photos : Yasuma Miura  Text : Kei Ikeda
サングラスを多くコレクションするマイケル。気分に合わせた使い分けを楽しんでいる。 「RB4277F 632371」¥21,000
晴れの日も、雨の日も

冬が近づいていることを知らせるかのような冷たい雨が、待ち合わせ場所の鎌倉駅をしっとりと濡らす。夏には由比ヶ浜を目指す人で溢れる駅前の若宮大路も、今日は人影もまばらだ。
現在は音楽活動のため東京に住むマイケル カネコだが、数年前までこの街で暮らしていた。この海岸線で日々を過ごし、音の海を泳いでいた。
「やっぱりここは懐かしい。最近はすっかり帰ってくる機会が少なくなってしまいました。休みの日には、ほら、あのあたりでスタンドアップパドルボードをしてたんです」

向かったのは『surfers』。食事やお酒をいただきつつ、時にライブも楽しめるビーチハウスで、スタンドアップパドルボード(以下SUP)やサーフィンを体験することもできる。ライブスポットやミュージシャンが通う飲み屋も多い湘南において、ここはマイケルのお気に入りのひとつ。何度もライブを重ね、腕を磨いてきた店だ。
「surfersは、いつ来ても『まあ、まずはなにはともあれ飲め、飲め!』ってテキーラをバンバン出してくれるようなハッピーな場所。日本っぽくはないけれど、湘南っぽいかな。ここでは、いろいろな人との出逢いがありました。実は僕、ミュージシャンとして活動を始めるまでは、友達は外国人ばかり。日本人はほとんどいませんでした」

茅ヶ崎に生まれ、4歳から15歳までをカリフォルニアで過ごしたマイケル。帰国後は、日本の生活にうまく馴染めず、自分のルーツはどこにあるのか悩む日々を送ったこともある。そんな時期に本格的にギターを弾き始めたからか、楽曲ができるのは、悲しい気持ちや寂しい経験がきっかけになることが多いと言う。彼にとって、貯め込んだ不安を吐き出させてくれたり、楽しい気持ちを周りと共有するためのツールこそが、ギターであり、音楽だった。
「冬のすごく寒い日にライブをした思い出もあります。太陽が照りつけて人で賑わう真夏のライブももちろん気持ちいい。ですが、静かな冬のsurfersでのライブもそれはそれですごくよかった。今日みたいな冷たい雨の日の湘南も、いいものです」↙︎
「RB2180VF 2012」¥19,000
音楽的原体験はラジオから

surfersをあとにし、車の窓を叩く雨音をBGMに西へと車を走らせる。目指すのは、高校時代を過ごした茅ヶ崎。時計の針はさらに遡る。
七里ガ浜に差し掛かると、海には波を待つサーファーたちの姿がぽつぽつと見えてきた。
「ここは親父の通勤路だったんです」と車窓の波を見ながらマイケルが呟く。てっきり134号線のことかと思いきや、彼は海の方を指差した。

マイケルの父、デューク カネコは海峡横断でも知られるパドラーだ。カリフォルニアから帰国して茅ヶ崎に住んでいた頃、雨の日も風の日も、父は勤務先の葉山のパドルクラブまでカヌーとSUPで通勤していたというのだから驚きだ。さらに兄は、SUPの日本チャンピオン、ケニー カネコである。
「海に関しては、親父と兄貴がすごく突き詰めたことをしている。僕は何か違うことをしなければと思ったのも、ミュージシャンを目指した理由かもしれません」

彼の音楽的な原体験は、そんな父が運転する車の助手席で聞いていたラジオ。カリフォルニアの海岸線を走りながら、いつもカーステレオから流れていたのはクラシックロックとモータウンだった。
「カリフォルニアは車社会なんで、毎日どこに行くにも車でした。その頃にラジオから流れていた音楽には、すごく影響を受けていると思います。学校で流行っていた音楽も聴いていましたけど、僕は『イーグルス』とか、エリック・クラプトンのいたバンド『クリーム』が好きだったな」
カーステレオをオンにしてみる。湘南の海岸線を走る車中に響いたのは、当時ラジオに夢中になっていた少年が歌う曲だった。↙︎
「WAYFARER RB2140F 901」¥21,000
運転用にもサングラスを常備する。曇りの日でも視界がクリアー。
「RB3747 900851」¥25,000
“ライブ中もよくサングラスをかけます。ギターを弾きづらいと感じたことはありません”  「ROUND METAL RB3447 90664A」¥25,000
メロディーにホームタウンが滲み出る

次に訪れたのは、茅ヶ崎駅前にあるレストラン&バー『JAMMiN’』。ここは、ライブイベントスポットとして地元に愛されている店で、マイケルが初めてライブをしたメモリアルな場所でもある。
「今でもはっきり覚えてます。あの席に座って僕が歌って、家族や友達がたくさんきてくれた。今はライブで緊張することはないんですが、あの日はすごく緊張したなあ。またここでライブをしたいと思っています」

帰国してから高校時代を過ごした茅ヶ崎は、彼が生まれてから4歳まで暮らした街でもある。しかし、幼少期の記憶はほとんど残ってはいないそう。
「僕の子どもの頃の記憶は、アメリカに移住したところから始まります。幼いながらにアメリカ人にならなきゃと思って、『マイケル』と自分で名乗るようになりました。単純にマイケル ジョーダンが好きだったから」
15歳で帰国するまで、自分はアメリカ人なのだという意識が強かったと言う。
「カリフォルニアには長く住んでいたし、今でも友人がたくさんいます。けど、改めて向こうに行っても、もう自分の居場所とは感じません。小さい頃に住んでいた記憶はほとんどありませんが、やっぱりこうしてJAMMiN’に来たり、茅ヶ崎や湘南を巡ってみると、ここが自分のホームなんだなって感じるんですよ」

最後に、「感覚的なことなので、人によって違うかもしれませんが…」と前置きをしたうえで、彼なりの曲作りの方法を教えてくれた。曰く、メロディーとはこういうテイストでと意図的に作られるものではなく、手を動かすうちに自然とそれまでの経験や好みが音に滲み出てくるものなのだそう。
彼の作る歌には、「青い海」や「潮の香り」のような、海を直接想起させる言葉は登場しない。歌詞は全編英詞だ。それでも、その楽曲はなぜか湘南の雰囲気とサウダージを孕む。その理由は、湘南こそが彼の心のホームタウンだからに違いない。
「CLUBMASTER RB3016 W0366」¥21,000

LOCATION INFORMATION

surfers 逗子

神奈川県逗子市新宿5-822-2
TEL. 046-870-3307
OPEN. 11:00〜21:00(夏季)、11:00〜17:00(冬季)
CLOSE. 不定休

サーファーの視点で作られた、ロケーション抜群のビーチハウス。飲食だけでなく、SUPやヨガ、ショッピングと、ここ一軒で湘南ならではの様々なビーチカルチャーを楽しめる。

LOCATION INFORMATION

JAMMiN’ 茅ヶ崎店

神奈川県茅ヶ崎市共恵1-1-15
TEL. 0467-57-1129
OPEN. 17:00〜24:00(月〜金)、11:30〜24:00(土日祝)
CLOSE. 火曜日

湘南野菜と多国籍料理を味わうことができるレストラン&バー。ライブやイベントも開催され、ローカルにとっての憩いの場。ライブなどのスケジュールは、Facebookでチェック。

INFORMATION

Michael Kaneko マイケル カネコ

茅ヶ崎生まれ、南カリフォルニア育ちの日本人シンガーソングライター。
作詞、作曲、編曲、歌、演奏まで全てをこなす。
2015年、Kan Sanoが制作したJ-WAVEのステーション・ジングルにシンガーとして参加。
また、数々の企業CMに起用され問い合わせが殺到、デビュー前にも関わらずネットを中心に瞬く間にその名が広がる。
同年、自宅で録音したデモ音源集が iTunes シンガーソングライターチャートで1位を獲得。
今秋10月25日デビューアルバム「Westbound EP」をリリース(What’s UPで紹介
http://michaelkaneko.com/

Ray-Ban レイバン

お問い合わせ:ミラリ ジャパン
TEL. 03-3514-2950
https://www.ray-ban.com