PADDLER’S EYE 湘南の今を独自取材した特集と連載

RIDE ON #002 Kentaro Yokota
1997 VW T4 Camping Car Clubman
オーナー:横田健太郎さん

“仕事”に“遊び”と多目的に活躍する、横田健太郎さんのVWT4キャンパークラブマン。
“オン”と“オフ”をつなぐコミュニケーションツールとしての姿がそこにはあった。

2017.11.27 MON | UP

Photos : Tomohiro Momo  Text : Riku Emoto

イギリス仕立ての内装でまとめられたキャビンは、仕事のプランを考えたり、ゆっくりとものを考えるのに最適な空間だ
愛車クラブマンとの出会い

横田さんの愛車キャンピングカークラブマンは、キャンパーの世界ではかなりレアな一台だ。フロントボディ、シャーシー、ミッションそして、2500ccのエンジンはベース車両の1997年型VW T4のオリジナルそのままだが、車体後部と居住空間は、イギリスのキャンピングカーメーカー、オートスリーパー社により大胆にカスタマイズされている。配線さらにイギリスのレギュレーションに合わせた右ハンドルへ換装。ひと言で表現すればドイツとイギリスのハーフ。建築士・大工を生業とする横田さんだが、オフタイムにはスノーボードやサーフィンそして、家族との車内キャンプを趣味とするアウトドア派だ。キャンピングカーは、いつかは所有したいという憧れのクルマだった。

これほど希少性に富んだクルマを所有しているのだから、かなりのカーマニアなのだろうと、想像をしていたのだが…。

「いや、一般的に言われているカーマニアという訳ではないんですよ。自分の家族構成や生活スタイルを考えるとキャンピングカーがあったら、楽しいだろうなと思ってはいました。ある程度の下調べはしていましたが、このクラブマンは全くの想定外だった。というか、実はその存在すら知らなかったんですよ(笑)」

クルマを購入する際には使用目的や趣味性も含めて、あれやこれやと迷いが生じてくる。横田さんのクルマ選びのポイントはどこにあったのだろうか?

「以前から“遊びや仕事”にも使えるクルマというのが、僕にとって大きな選択肢でした。何年か前にキャンピングカーを購入しようと思って、埼玉のクルマ屋さんに出向いた時にベンツのキャンピングカーが目に飛び込んできて、一瞬いいなと思ったんです。だけど、冷静になって色々とチェックをしてみるとボディが長過ぎて、家の駐車場に入らない(笑)。現実に直面していろいろなタイプのキャンピングカーをリサーチしていると、このクラブマンもフォーセールだった。ホワイトとピスタチオアイスクリームに似た淡いブルーグリーンのツートンカラーが日本車にないカラーリングで可愛いし内装も気に入りました。それにチョット丸みを帯びたフォルムが自分らしいかな、と思って色々と検討した結果このクラブマンに落ち着いたんです。あれこれ考えたんですけど、心は決まっていました。今思い返せば、ひと目ぼれでした(笑)」
レンジやオーブンでお茶から料理まで楽しむことができる
リビングルームを彷彿とさせる居住空間。備え付けシートを広げればベッドに早変わり
趣味と実益をかねた最強のキャンパー

以前はリタイア後の贅沢な趣味というイメージだったキャンピングカーだが、ここ数年サーファーなどアウトドア好きの間で人気が高まっている。さて横田さん流のキャンピングカーライフとは?

「僕は『とんかちドリルズ』 という屋号で建築設計や大工仕事をしていますが、移動事務所としても役立っています。クラブマンでお客さんの家まで乗りつけて、車内で打ち合わせすることも多い。キャンピングカーという異空間で打ち合わせをしていると、お客さんも次第にリラックスしてきて何を求めているのか理解しやすくなるんです。それによって僕の創造性も高まってお客さんに対しても様々な提案ができるんですよ」

「テーブル越しの打ち合わせよりも双方の距離感がグッと縮まる」と言うが、それも遊びの匂いを感じさせるキャンパーだからこそだ。

「それにこのクラブマンはすごく目立つので、広告塔としての役割もしてくれます(笑)。時々スノーボードや自分で造っている椅子等のワークショップをやっていますが、タープも簡単に出せるので使い勝手がよくて、自分のスタイルをアピールするのには最適なクルマですね」

11歳の長男を筆頭に3人の父親である横田さん。休日は家族でキャンプに遊びに行くことが楽しみの一つだ。ヨーロッパサイズだから、家族5人の車内泊もゆったり。子供達にとっては、「最高の遊び場」だ。

「キャンピングカーは子供達に夢を与えられる気がするんですよ。彼等がクラブマンに触れることで、普通とは違った感性が育まれたら素晴らしいな、と思ってます。このキャンパーのおかげで、家族の間にも新しい風が吹き込んできました」

横田さんにとって、クラブマンは仕事でも遊びでも自分のスタイルを丸ごと表現できる最高の愛車なのだ。

MY FABORITE ROAD
お客さんとの打ち合わせは、近場が多くてドライブというほどではありません。波があればホームブレイクの平塚までサーフィンに行くこともありますが、クラブマンだとどこを走っていてもハッピーな気持ちになれるんですよ。
>MAP(平塚)
運転席の上は大人と子供が楽に寝られる
横田さんお気に入り、いかにもオールドイングリッシュスタイルのランプ

OWNER'S PROFILE

横田健太郎

1979年生まれ。「とんかちドリルズ」を主宰する大工さんにして建築士。
クライアントが本当にほしい家を一緒に考え造り上げる職人気質のスタイルが人気を呼び、オーダー待ちも。
趣味はスノーボードとサーフィン。